ご挨拶

 本校は高良山の麓に位置し、自然豊かな緑の環境に囲まれた学校です。昭和22年4月16日、新制中学校発足に伴い、久留米市立第6中学校として創立されました。その後、昭和26年4月1日に久留米市立東中学校、さらには昭和27年5月12日に現在の校名である「久留米市立良山中学校」に改称され、今日に至っています。平成29年10月28日には創立70周年記念式典が本校体育館にて行われ校庭には記念樹の桜が植樹されました。

 さて、現在本校は生徒数約670名を数える久留米市内でも規模の大きな学校であり、学校教育目標「志をもって学び、自他を認め、共に磨き高め合う生徒の育成」を掲げ、教職員が一丸となって学校経営及び運営に取り組んでいるところです。久留米市は令和2年に「ともに未来を創る「くるめっ子」【つくる力・つなぐ力・つらぬく力】の育成」をめざした久留米市教育振興プランを発表しました。本プランは、人権・同和教育、特別支援教育、キャリア教育を基盤として、「学びをつなぐ授業(主体的・対話的で深い学び)」「楽しい学校(安全・安心な学び舎)」「笑顔の先生(教師力の向上と子どもと向き合う時間の確保)」「協働する学校・家庭・地域(コミュニティスクールの推進)」の4つの柱を重点とし、それを支える具体的な行政施策プランを掲げています。

 本校の教育目標もこの様な久留米市教育振興プランに基づいています。日々目まぐるしく移り変わる現代の社会を力強く「生き抜いていく力」をつけるために、本校は、生徒たち一人ひとりの夢や希望の実現を支援してまいりたいと考えています。そのために学校経営努力や授業力の向上、教職員の研修の充実、保護者との連携、地域学校協議会の開催と連携等を踏まえ、全教職員が一致協力して本校の教育活動に取り組んでまいります。保護者をはじめとします地域の皆さまのさらなるご支援、ご協力をお願いいたします

                                   
              久留米市立良山中学校
                                                              校長 岩本 広輝

 


 【第七十五回入学式 式辞】
 
 
暖かい春の日差しが、皆さんの入学を祝福しています。
 春爛漫のこのよき日に、たくさんの保護者の皆様に見守られる中、ここに第七十五回入学式を挙行できますことを、心より感謝申し上げます。
 二三八名の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんは、今日から中学校生活の第一歩を踏み出します。伝統ある良山中学校の生徒として、誇りと自信を持って中学校生活を送って欲しいと願っています。皆さんの不安と希望に満ちた中学校生活のスタートに当たり、私から、本校での三年間で大事にしてほしいことを二つお話しします。

 一つ目は、良山中学校のスローガンです。「挨拶」「自学」「掃除」の三つの実践を徹底しようという行動目標です。「挨拶」は、さわやかで、元気なあいさつを交わし、活気みなぎる学校にします。「掃除」は、心を込めて掃除に取り組み、清潔できれいな学校にします。そして、「自学」は、何事にも意欲を持って「自ら学ぶ」ことです。国語や社会などの教科の勉強はもちろんのこと、友だちの頑張りややさしさ・あたたかさ、そしてきびしさなど、友だちからも様々な学びができると思います。

 
また、本校では家庭学習の習慣づくりを大事にしています。具体的には、学年×一〇分+一〇分以上、皆さんは小学一年生から考えると、七年生になりますので、平日は毎日八〇分以上の自宅学習に挑戦していただきます。どうか、今日から「挨拶」「自学」「掃除」の三つの実践を始めてください。

 二つ目は、「鳥の目・虫の目・魚の目・コウモリの目」というお話をします。
「物事を『鳥の目・虫の目』から見る」ということを聞くことがあります。「鳥の目」は、鳥のように空の上から全体像を見る視点、つまり、『視野の広さ』を意味します。また、「虫の目」とは物事を掘り下げて細かく見るという『視点の深さ』を意味します。
 さらに、最近は、これに加えて「魚の目」「コウモリの目」で物事を見ることが大切だと言われるようになりました。「魚の目」とは水中で生活する魚のように流れを見るということです。 流れとは時間軸のことで、言い換えれば『視点の長さ』です。そして、「コウモリの目」は、天井にぶら下がって逆さまにモノを見るコウモリのように、逆の立場で見る・発想を変えるという視点を指します。様々な場所から物事を見るという『視点の数・視点の切り替え』ということになります。
 これら4つの視点を意識すると、学校においても、自分のことだけでなく学級や学校全体を見渡すことができたり、友だちの小さな努力や優しさに気づいたり、時代を先取りして新たなことにチャレンジしたり、今までの行事を全く別の発想で見直すことができたりするのではないかと期待しています。
 本日、新たなスタートを迎える新入生のみなさん。これから物事に取り組んでいくときに、4つの視点「鳥の目・虫の目・魚の目・コウモリの目」を意識して取り組んでみてください。きっと、これまで見えていなかった様々なものが見えるようになると思います。

 最後になりましたが、保護者の皆様に、ご挨拶申し上げます。お子様のご入学おめでとうございます。今日から三年間、皆様の大切なお子様をここ良山中学校でお預かりすることになります。中学校の三年間は、多感なときであり、子どもたちはもとより保護者の皆様も一緒に悩む日があるかもしれません。そのようなときは、是非、ご相談ください。共に悩み、共に解決していきたいと思います。
 今後とも本校の教育活動へのご協力とご支援をお願い申し上げまして、式辞とさせていただきます。

    令和四年 四月八日

久留米市立良山中学校 
校長 岩本 広輝